湊月くんの甘い溺愛に困っています

「あ、ごめんね夢ちゃん」


夢、ちゃん…?ていうかこの声…!!


「白石さっ……!」


言いかけた瞬間、口に指を当てられ「しーっ」とジェスチャーしてきたのは伊達メガネをかけているけど、紛れもなく白石様だった。

どうしてここに白石様が?


「また会ったね。夢ちゃん、神尾くん。いや、さん付けの方が適切でしたね。3年の湊月さん」

「別に呼び方なんてどうでもいい。それよりいいんですか?有名人がこんな所に居て」

「そのためにメガネがあるんですよ。さすがに素顔でその辺にうろついていたら、事務所に怒られしまう」


わたしの横に座ってアイスコーヒーを注文した白石様。その様子を見て湊月くんの機嫌が一気に悪くなる。

わざわざわたしの隣じゃなくても……。もし誰かに見られたら何を言われるか、想像しただけでも恐ろしい。あぁ…前にもあったなこんなこと。

湊月くんと付き合う前も今みたいに人目を気にしていつもビクビクしてたっけ。


「それでどうしてここに?」

「それはね、興味があるからだよ」


肘をついてじっとわたしのことを見つめてきた。一瞬でもドキッとしてしまう自分に不甲斐なさを感じる。


「夢ちゃんじゃなくて、湊月さんにね」

「えっ?」

「俺に?」


驚きのあまり間抜けな声を出してしまった。ずっと自分のことと勘違いしていたと気づきほんのり頬が赤くなる。


なんだ、わたしじゃなかったんだ。なんか安心した。それにしても湊月くんに興味って、何だろう?