湊月くんの甘い溺愛に困っています

「神尾湊月?」


湊月くんを呼ぶ声が聞こえ、キョロキョロと辺りを見回すと突然白石様がわたしたちのもとに近づいてきた。


「夢!!ゆめめめ……!わわわっ!」


優花里が驚き、わたしの背中に隠れる。湊月くんはわたしの前に立って守りの姿勢をとる。

彼の背中からひょこっと顔だして様子を伺ってみることにした。


「やっぱり。確かSkyの」

「え、あ…はい」


相手は有名な俳優。それをものともせず、冷静に対応する湊月くん。どうやら白石様はあのCMのことを知っているらしい。


「いや、あの演技が印象に残っていてね。まさか同じ学校の生徒だったなんて。後ろにいるのは友人ですか?」

「この子は俺の彼女で。その後ろにいるのは彼女の友人です」


目が合い、会釈をした。するとフッと微笑んで返してくれた。優花里はというと落ち着かない様子。表情をころころ変えて百面相状態だ。


「へぇー。なるほどね」


そう言うと何やら意味深な笑みを見せる白石様。チャイムが鳴って理由は聞けなかった。短い授業の間で白石様の笑みが頭から離れず、あっという間にお昼になる。

HRを終え、湊月くんのもとへ向かう最中、今朝と同じように白石様を目当てに集まる人で校門前は大勢の人が集まっていた。