心がキャパオーバーし、その場にしゃがみこんでしまった。


「夢?!」

「どうしよう…わたし、湊月くんが好きすぎて辛い……」


片膝を地面に置いて同じ目線の高さに合わせてくれた湊月くん。一瞬体調を崩したのかと心配していたが、すぐに違うと分かってほっとし、くすくすと小さく笑っている。


「なに、その贅沢な悩み。俺のこと好きなのがそんなに辛いの?」

「辛いよ。毎日ドキドキさせられるし、その度に好きが溢れて止まらなくなるんだよ?湊月くんモテるから他の子と話しているのを見ていると嫉妬しちゃうし。刺激が多すぎるよ湊月くんと居ると……」

「へぇ〜じゃあ居るのやめる?」

「やめない!…わたし、湊月くんと居るの好きなの。嫉妬しちゃうし、刺激が多いけど、どんな時間よりも湊月くんといる時間は大好きなの!」


感情は最大限まで上がり、わたしは勢いよく湊月くんに抱きついた。それに動じず、彼は受け止めてくれた。


「……夢、いきなりは危ないよ?」

「湊月くんなら大丈夫って思ったから。だって、『全力で受け止めて』くれるんでしょ?」

「あぁー……敵わないなぁ。これは夢の刺激の方が俺より強いわ」


最後の方はボソボソと話していてあまりよく聞き取れなかった。


前に湊月くんはわたしが元気の源って言ってくれた。そして気づいたんだ。わたしの元気の源も湊月くんだってことを。

どんなわたしでも全力で受け止めてくれる湊月くんはわたしの最高の元気の源です…!