湊月くんの甘い溺愛に困っています

ーーこんなに悩んでいる湊月くんを見たら、心配になる。


「湊月くん、ちょっと休もうか」

「あ…うん、そうだね。あそこのベンチで休もうか……」


春になったとはいえ、夕方はまだ肌寒い。湊月くんにはベンチで待ってもらっている間にコンビニで温かい飲み物とおやつを購入。

このおやつはちょっと特別。湊月くん、覚えているかな。


「お待たせ。コーヒー買ってきたよ」

「ありがとう。ちょうど飲みたかったんだ」

「だと思った。それとコレ」

「これって、ロールケーキ?」

「そう!」

湊月くんは甘いものはあんまり食べないけど、コンビニのロールケーキだけは昔から好きで、時々食べていた。

そしてこのロールケーキには大切な思い出が。


「ロールケーキなんて久しぶりだな。いただきます」

「どう?」

「美味しいよ。懐かしい味がする」

「いつから食べてないんだっけ?」

「中学生からかな?コーヒーを飲むようになってからはあまり」


そうだ。いつの間にか隣にいた湊月くんは大人の階段を登っていた。コーヒー飲み始めたり、服も大人っぽくなったり、身長も一気に伸びてわたしの何百歩先を進んでいた。

わたしが中学生になって同じ学校にまた通うようになってからもそう。同じ場所なのに、大人がいるような変な感覚がしていた。