湊月くんの甘い溺愛に困っています

湊月くんは机でうつ伏せになって眠っていた。すぅーすぅーと寝息が聞こえてくるほど深く。


いつも起こしに来る時は寝息なんてあまりしないのに。よっぽど疲れていたんだね。


台本にはメモでいっぱい書かれていて、壁にも書ききれなかったポイントが一面に貼られている。


真剣に取り組んでいたのは知っていたけど、ここまで湊月くんがストイックになるのはとても珍しいことだ。


「湊月くん、起きて」

「う、う〜ん………ゆめ?…俺、寝てたのか?」


まだ寝ぼけ気味。欠伸をして、身体を伸ばす。とろんとした目がこちらを見ると腕を伸ばしてわたしを引き寄せた。

手を机についてバランスをとる。不安定な場で湊月くんはわたしを離そうとしない。腕に力を込めて、顔をうずくめる。


「まだ眠い?」

「少し……。夢、ごめん」

「湊月くんはわたしのことを思ってしてくれたことでしょう?謝る必要はないよ」


わたしが1番それを理解している。


「ご飯冷めちゃうね。下に行こうか」


腰から離れていく手をわたしは無意識に触れ、気づけば彼を抱き寄せていた。


「夢…?」

「……温め、直せばいいよ。湊月くん、もっと近くに来て。離したくない………」


3週間分の想いがはち切れそうになる。