湊月くんの甘い溺愛に困っています

どこかへ寄るには遅い時間になり、今日は湊月くんの家で一緒に夕飯を食べることになった。わたしの家の冷蔵庫には今夜持っていく予定の料理が用意されていた。

きっとママが作っていってくれたんだ。


わたしの分も用意されていたのでそれをレンジで温めてテーブルに並べる。部屋で台本の確認をしている湊月くんを部屋まで呼びに行く。

気まずい空気が流れた彼の家。自分の行動に納得がいかなかったわたしはあれから湊月くんとの会話をまともにしていない……。

湊月くんのとった行動は正しい。何でもかんでも、首を突っ込んで人に親切をするのは軽率な行為だった。

お人好しとよく言われているけど、その通りだ。わたしは自分のことよりも他人のことばかりで、それで損することもたくさんあった。

湊月くんが呆れるのも当たり前だよ。……わたし、このまま湊月くんの彼女として傍にいていいのかな?

わたしのお人好しが迷惑になっているなら、離れた方が彼のためなんじゃ………。小坂さんの方が湊月くんを大切にしてくれそう。


部屋のドアをノックする。しかし、湊月くんからの返事はなく中から音がひとつも聞こえない。


「湊月くん?……入るね」


ドアを開けて中に入る。部屋の中は電気がついていない状態で暗かった。かろうじてついていたデスクライトを頼りに部屋の奥に進む。


「湊月くん………」