湊月くんの甘い溺愛に困っています

わたしを選んだ…?それってつまり・・・


「行こうか夢」

「で、でも」


あの子、今にも泣きそうな表情をしている。湊月くんのこと本当に好きだったんだ。

ほおっておけない。わたしは彼女のところを戻って、ポケットからハンカチを出した。

「何よ?嫌味?」

「違います」

「だったら何?!そんなに人の気持ちを弄びたいの?悪趣味ね」

「“かっこいい”って思ったから」

「はぁ?」

「振られる怖さがあったはずなのに、それに打ち勝って告白したあなたは、とても素敵でした。わたしには真似出来ない」


そして勇気を貰った。同じように出来るか分からないけど、それでも決心した。わたしは湊月くんに告白する。きっとこの状況が無かったら気持ちが前に進まなかった。


「…なら、それはあなたが振られた時に持って置いた方がいいんじゃない?あたしのように振られたらせっかくの可愛い制服が涙で汚れちゃうよ?」

「ふふ、そうですね。じゃあ、わたしはこれで」


待っていてくれた湊月くんの横に並んで実験室を去った。


「夢って昔からお人好しだよね。善も悪もない」

「わたしはただ、あの子の泣いている姿は似合わないって思っただけ」


とても綺麗な人だったから、きっと笑顔はもっと素敵なんだろうなって。