湊月くんの甘い溺愛に困っています

あまりのド正論に言葉が無くなるわたしたち。気づけば優花里はわたしの後ろに隠れていて、顔をほんのり赤くしていた。

政也さんが隠れている優花里に気づいてこちらを見る。当の本人は顔を引っ込めてしまった。


「優花里話さなくていいの?」

「無理……。白石様と話すようなコンディションじゃない。ジメジメのせいで顔ベタベタだし。前髪もぺったんこ。こんなあたし白石様には見せられない………」


いつもは積極的に人とコミュニケーションを取るくらい活発で元気な優花里が政也さんを前に恋する乙女の表情を見せた。


「優花里ちゃんだっけ?隠れてないでこっちに来なよ」

「はい?!でもあたし、白石様に見せられるほど今日は完璧じゃないので、その………」


前髪を触って見た目を気にする仕草をする優花里。政也さんはお構いなく詰め寄ってきて彼女の視界に無理やり入り込んだ。


「完璧は時に自分を苦しめる。少し抜けているくらいが人は可愛いんだよ」


彼女の手を取って太陽にも負けない王子様スマイルを放つ政也さん。優花里は至近距離で輝く笑顔をみて天にも登る気持ちになりすっかり自信を取り戻した。


「さすがだね」

「うん。しかもあれが計算された笑顔だと知らない杉浦さんってある意味幸せものだよ」