まさか私が告白されるなんて


 「お二人さん」

 そこで背中が強くたたかれるのを感じた。
 そこにいたのは噂をすれば何とか。

 純恋ちゃんだった。

 何でここに、なんてテンプレセリフは言わない。

 「何の用なの?」

 私は静かに言った。

 「友達でしょ」

 まさか今になってそれが通用するの?っ得ちう感じだ。

 というか、私の純恋ちゃんに対する信頼度はもはやゼロだというのに。

 「純恋ちゃん。私はもう友達とは思ってないよ」

 私はそう、ガツンと言った。
 もう友達ではない。
 私は彼女に苦しめられたのだ。


 「もしよりを戻さなかったら、、容赦しないって言っても?」
 「それはどういう?」
 「今度は重群君の悪い噂を流してあげる」

 なによそれ、
 そう叫びたかった。
 いくら何でも琢磨君を巻き込むのは違うし、そもそももう既に琢磨君は文句言われてたなと思った。

 「つそんな脅し」

 私には十分効果的だ。

 「だからこれからもあたしの友達でいてね」
「悪口を広められても? デマを広められても? 琢磨君を痴漢冤罪に追いやっても?」
「うん。あたしたちは友達でしょ」

はっきりと言い切った。これはチャンスだ。

 「ごめん、少しね気になることhがあるんだけど」
 「どうしたの?」
 「なんで、録音してないと思ってたの?」

 これが私の秘策だ。

 「これ、十分証拠になるよね」

 琢磨君と前もって話しておいたのだ。
 次何か言われたらこうしようって。
 純恋ちゃんが問題発言しそうになったら即座に録音しようって。


 まさかここまで上手く行くなんて思ってなかったけど。

 「なにしてるのよ」

純恋ちゃんは私に襲い掛かる。
 スマホを奪って、証拠を消すつもりだろう。

 この前みたいに。
 
 「琢磨君」
 「おう」

 琢磨君はう言って私から手渡された証拠の入ったスマホを手に取る。

 「今度は前みたいなへまはしないから」

 私がそう、びっこりと笑いながら言うと、静かにため息をつく。

 「なんでよ」

 今の状況が認めがたい様子だ。

 「あたしは上手くやってきたのに」

 その言葉。
 本当にうまくやってこれたと思っているのだろうか。
 それは実に滑稽な話だと思う。

 「ごめんね。私はあそこまでされて許せるとは思えない。ばれた時点で引き下がるならまだよかったけど、ここまでしつこいとね」
 「うるさい」

 その叫び声が響き渡る。

 「あたしは、失敗したことなんてなかったのに」

 その顔を見ると、実に哀れだと思っちゃう。

 「純恋ちゃんはなんでここまで友達を求めるの?」

 その言葉に、彼女は何も答えなかった。

 そして静かに教室に戻って行った。
 その後ろ姿は寂しそうだった。

 「かわいそうだったね」

 私は琢磨君にそう言う。

 「でも、罪を犯したのは事実だから:
 「そう、だね」

 罪を犯したのは事実だ。だけど、

 なんとなくすっきりとはしなかった。