その日の夜。
琢磨君から電話が来た。
「琢磨君!!」
私はすぐに電話に出た。
今すぐにでも、琢磨君に会いたいという気持ちがあったから。
琢磨君の事が兎に角心配だったから。
「ねえ、琢磨君。今何をしてるの?」
「実は僕が、痴漢したというタレコミが入ったらしいんだ」
「痴漢?」
痴漢って、あの痴漢だよね。
あの、以外の痴漢なんてないんだけど。
「だから、それで停学になったんだ。僕がいくら無実を訴えても無駄だった。聞いてくれなかったんだ」
「そう」
でも不思議なことがある。
「じゃあ、その冤罪を作り出した人は何が目的なの?」
全く意図が呑み込めない。
「それについては、大体分かっている。明日僕の停学が終わる。その時に犯人はきっと行動を起こすだろう。その時がチャンスだと僕は思ってる」
「どういう事?」
「明日早朝に学校に行く」
そこで犯人探しをするという事か。
「水奈さんも来る?」
「勿論」
行かないわけがない。
こんな目に合わせた犯人が分かるのだから。

