「それよりもどちらがより高く漕げるか勝負しようよ」
「いいね」
「じゃあ、行くよ」
そう言って純恋ちゃんは一気にブランコを漕ぎ始めた。
勢いはだんだんと加速していく。
どんどんと速くなっていくのだ。
「早く漕がないとあたしが勝っちゃうよー」
「えー、そんなのやだ」
そう言って私も漕ぎ始める。
純恋ちゃんよりも後に始めたから中々高さは出ないけど、それでも少しづつ漕いでいく。
その過程がなんだか楽しくて、純恋ちゃんよりも高みを目指してしまう。
でも、それがまた、寂しく思った。
琢磨君無しでも、生きていけている今が少し悲しいと。
「琢磨君に会いたい」
私はふとそう呟いてしまった。
琢磨君がなぜ、急に学校に来れなくなったのか。
それが最も気になることだ。

