「ついた」
「え、!もう!?」
一人でもんもんと考えていたらあっという間に学校に着いたみたい。楽しみー!
「ね!斗真くんいるよ!」
「わー!ほんとだ!」
「え、隣の女の子だれ?」
「彼女?そんなことないよね」
視線がたくさん感じる。
これってもしや私に向けられてる視線!?転校初日(転校初日なつもり)にこんなに目立っていいのか!やばいんだけど!

「今日はこのクラスに仲間が加わります。」
「始まして、黒川由良です。仲良くしてくれると私嬉しい。どうぞよろしくお願いしますっ☆」
この挨拶のチャームポイントである最後にウインク。最高にいい出来具合。
「斗真くんと同じ苗字?」
「姉弟説ある?」
「え、でも全然似てなくない?斗真くんの方が断然かっこいい」
いい感じにザワザワしてる!美しいとか存分に言ってくれたまえ!
「ちなみにだか、黒川は、黒川斗真の義理姉弟だ。黒川の席は一番後ろの窓側だ。仲良くしてやれよー」
「斗真くんと姉弟とかずる!」
「意味分かんない」
ふ、ふ、ふ、っ。この私の美しさに見とれてきているだろう!