そう言って哲平は優しく笑った。

私は胸がキュンとして、何も言えない…。


「綾香は…?大学に行ってんのか?」

「行ってないんだ」

「まぁ、結婚してたら無理に行く必要もないもんな!」

「……」


私は何も言わないで笑った。


「じゃあ、そろそろ帰ろうか?」

「うん…」


日はすっかり暮れてしまい、私達は別々の家へと帰る。

哲平の手が私の手に触れると、ギュッと握りしめた…。


帰りたくないよ。


このまま
ずっと
一緒に居たい……。