「今日は帰るよ」


これ以上哲平と居ると、私の気持ちがやばい気がするんだ…。


「じゃあ、俺も帰るかな」

「……」

「バーカ、仕事だよ。俺、抜け出して来たから」


そう言って哲平は笑った。


「ちょっとマリナの所に行こうぜ?」

「うん!」


私と哲平は、マリナの元へと走る。


「マリナ、おめでとう!奇麗だよ」

「ありがとう!」

「馬子にも衣装だな!」

「煩い。ねえ、写真撮ろうよ?」


マリナと哲平と三人で、写真を撮った。


「俺、篤の所に行って来るよ」


哲平はそう言って、男友達に囲まれる新郎の元へと行った。


「席…哲平の隣で良かったよね?」

「…うん!」

「綾香さんの知り合い、哲平しか居なくて寂しいかなって思って…。でも余計な事したかな?とか…」

「ううん。楽しかった。最近良い事なかったし…ありがとう!」

「良かった…」


笑顔で答える私に、ホッとした顔でマリナが言った。

新郎が呼びに来るとマリナは


「今度家に遊びに来てね」


そう言い残して、新郎の元へと急いで行った。