ぎゅ、と胸の前で手を握り締め、一呼吸おいてからレグの方に向き直る。
「ごめんなさい。自分の話をするつもりじゃなかったんですけど」
するとふわっと頭の上に温もりを感じた。
レグは何とも言えないような表情で私を見つめる。
何故、あなたがそんな顔をするの?
「僕が言うようなことではないかもしれないけれど、君は少し頑張りすぎてるみたいだから。辛い時は辛いって言ってもいい。君は一人じゃないんだから」
まだ出会って日も浅いのに、どうしてこの人はこんなにも心身になって話を聞いてくれるのだろう。
彼に言われるまで、自分が思っていたより心のキャパシティが限界に近かったことに全く気付かなかった。
頬に一筋の涙が伝う。
それを見てレグさんはまたいつものように慌てふためいたが、私はなんだかそれが可笑しくて笑ってしまった。

