初の試みで希望を見出した彼女はとても嬉しそうに利き手である右手をじっと見つめている。
こういうのはやっぱ、遺伝もあるのだろうか。
「まあ僕自身魔法はあまり得意じゃないから本当に簡単なものしか教えてあげられないんだけどね」
そう言ってその後は初級者向けの呪文をいくつか俺達に教えてくれた。
それより上のは初級のをクリアしてからだと。
「じゃあ、最後に」
いろいろ試した後、レグは改まってこちらに向き直る。
「これだけは忘れないで。魔法は争いの道具ではない。自分を、大切なものを守るために使うものだってことを」
当たり前のことだとは思うが、何故彼が念を押すようにそう告げたのかはこの時はまだわからなかった。

