「・・・!」
「そこで何があったのかはわからない。
ほぼ荒れ地に近い状態になっていて。
敵襲があって、母親がリースを守ろうとして命を落としたか・・・。それともリースのものと思われる力が暴走したのか・・・・・・。
ただ、その時と今回のノワール兵が消えた後の状況があまりにも似ていて」
リースの記憶が消えたのは、きっとその時・・・・・・。
目の前で母親が殺されたとなれば相当なショックを受けるはずだ。
それとも、わけもわからず自分の力で殺めていたとしたら・・・・・・。
「・・・今の段階では、このことは本人に話すべきではないと思ってる」
「・・・本人は記憶を取り戻したいと思っているようだが」
「それでも。今こんな話をしたら意地でも思い出そうとするでしょ。
精神が不安定になるのはこの先進んで行く上でも危険が伴う。・・・・・・おじさまたちと約束したんだ。本人が記憶を取り戻すまではこのことは話さないでおこうと」
「・・・・・・聞いてよかったのか」
「君ならリースや他の人に話したりしないでしょ。・・・・・・で、君は?迷いの森で長く生活をしていたようだけど。何か目的があるの?」
急に自分の話題に変えられたからかレイの眉間に皺が寄る。
「あんたには関係無いことだろ」
「はは。ごめんごめん。・・・でも、たまたま通りかかったなんて嘘でしょ」
ようやくこちらに体を向けるとレイはふうと溜息を吐いた。
「それは本当だ。ザンスカールに雷の神器を持つ者がスカイ・ネイルを所持しているという情報を手に入れた。そこへ向かう途中だったんだよ」
「それは本当かい?じゃあ、やはり予測は当たっていたんだな。・・・・・・君一人で向かおうとしていたの?」

