目線を合わせず遠くを見つめたままの彼は相変わらずの無愛想で。
「十分回復させたというのに、あんたは心配しすぎだ」
「はは。だって、仲間がうなされてたら居ても立ってもいられないでしょ。・・・・・・リース、彼には僕の事情も話してある。ほんとに・・・・・・レイにはなんてお礼を言ったらいいか」
「・・・・・・何で、助けてくれたんだ」
その問いに目は合わせてくれなかったが、ちらりと視線がこちらに向く。
「通りかかったところにお前たちがいた。・・・・・・ただそれだけだ」
「・・・」
やっぱり何を考えているのかわからない。
絶対にそんなはずないのに。
「ところで、何をそんなにうなされていたの?相当な悪夢を見たようだけど・・・」
悪夢・・・・・・。
あれはただの夢だったのだろうか。
それにしてはやけにリアルで、掴まれていた足がまだ痛むような気さえしてくる。
「自分の弱さに・・・・・・飲まれそうになった」
「それは、どういう・・・?」
「まだまだ俺には力が足りて無いって暗示だよ、きっと。・・・・・・でも、俺を恨む者の中で一人だけ覚えのない人がいたんだ」
「リースのことを恨む人がいたの?」
そう。だけど、何故だか。
「俺はその人のことを知っている」

