こんなことを日々頭の片隅で考えながら、自分という人間を模索している。
俺の名はチェスナット。
この集落の住人にすぎない。
あまり目立ちすぎず、ただひっそりと。
それなりに食って暮らしていければそれで幸せだと思っている。
別に病んでいるわけではない。
ただ昔からの友人であるネオンのことが少々気掛かりなのだ。
なんせ十五年前の事もある。
過去の記憶はどう頑張っても簡単に消せるものではないからな。
あれからまた本業に復帰し、ザンスカールやその周辺の地質を調査しているのだが、ここ最近また彼の顔付きがあの頃に戻っている様だった。
石はもう封印されたというのに。
まさか・・・・・・。
なんて。
そんなのは有り得るはずがない。
あの危峰に再び登頂するのも命懸けだというのに。
それなのにこの嫌な感じは何なのだろう。
そうでなければいいのだが。
俺は確認せずにはいられなかった。

