スカイ・ネイル





「・・・・・・違う」



「リース・・・?」




「俺は・・・"こいつ"が現れるまで石のことを何も知らなかった。過去に何があったのかも。・・・・・・自分に、その時何があったのかすら・・・・・・」




そうだ。



俺は、何も知らない・・・・・・。







何も、思い出せないんだ・・・・・・。





「石の力を欲する者と何が違うというのだ。あれはむやみに手を出していいものではない。忘れているのなら、その方が幸せであろう」



「そう思うのが普通なのかもしれない。・・・・・・けど、俺は知りたいんです。過去に起きた、スカイ・ネイルによる悲劇を。もう二度と・・・・・・繰り返さないためにも」



「・・・・・・」




バルデはしばし黙り込んだ後、体を前に起こすとゆらりとその場に立ち上がった。