「ステラは、俺の姉なんだ」
「姉、ということは、あなたは・・・・・・」
こちらへ振り向くと、男は軽く頭を下げた。
「申し遅れてすまない。私の名はフィーユ。王女ステラの弟であり、この国の第一王子に当たる者だ」
「そっ、そんな方が助けてくださってたなんて!すみません、何も知らず心の傷をえぐるようなことをっ・・・」
慌ててルチルは頭を下げたがフィーユは顔色を変えぬまま話を続けていく。
「・・・いや、いい。それで、君たちは?ステラのことを聞いてどうするつもりだったんだ」
ここからが本題だ。
場合によってはこのままノワール国へ入れてもらえない可能性だってある。
彼ははたして俺たちの言うことを信じてくれるだろうか?
少しの緊張感が何故だか異様に時を長く感じさせた。
「俺たち、コバルト国から来たんです。俺はリース。隣にいるのがルチルで、その隣がフラン」
「コバルト国・・・・・・?・・・ああ。名前だけは聞いたことがあるな。確かまだ若い青年が国を確立させたと」

