「どこまで歩いて行ったんだ・・・」
街中を見渡すがそれらしき人は見当たらない。
まだ朝ということもあってか人通りもそれほど多くはなく、家の前を箒で掃いていた女の人に尋ねてみるが見ていないという。
「何か、あったのかもしれない」
まさか、と思ったがそう考えざるを得なかった。
フランに言われて気持ちに焦りが出始める。
気が付くと昨日訪れたタクトという男の人の家の側まで来ていた。
偶然にも彼は花壇の手入れをしているところで、こちらに気付きどうしたんだと声をかけられる。
事情を説明すると、眉間に皺を寄せ疑いの目をリースらに向ける。
「まさか、ユノを拐ったんじゃ」
「ルチルは絶対にそんなことしない!!」
突然大きな声を出したがために周りの人たちは騒然とした。

