スカイ・ネイル



「僕たち、北の方にある街を目指していて」

「北の街・・・?ステイブルのことかい?」

「いえ、もっと北の・・・・・・」



「ザンスカールのことじゃない」


いつの間にそこにいたのか、ウサギのぬいぐるみを大事そうに抱きかかえた少年がじっと三人を見つめている。


「あんたはまたそんなことを!」


慌てるようにその子を叱る女性はどうやらこの子の母親のようだ。
いったい何を知っているのか、それとも知りたいのか。
親の叱責に動じることなく男の子の瞳には変わらず三人が映されている。


「・・・・・・あの、ザンスカールっていうのは?」

「あ、ああ。ええと。私も良くわからないんだけどね。うちの子ったら時々おかしなことを言い出すものだから」

「お兄さんたち、石を探してるんでしょ。願いを叶えてくれる石」


「・・・・・・」


やはりこの子はスカイ・ネイルのことを知っている。
俺たちは北の街を目指しているとしか話していないのに、何故目的がそれだとわかった?