「まだ何も言ってないわ」
「言わなくてもわかる。ソティアは昔から優しいから」
胸の前できゅっと手を握り、不安そうにフランを見つめる。
「・・・いつかあなたがスカイ・ネイルの元へ行かねばならない時がくるんじゃないかって思ってた。でも、今まで長い時間離れるなんてことなかったから」
「もう守られてばかりの僕じゃない。心配ないよ」
「・・・・・・わかってる」
物心ついた時からずっとそばにいた。
彼は何をやるにも優秀で、周りからは妬まれ目をつけられていた。
それに納得がいかず私とケンはいつも対抗するかのようにフランの前に立ちその輩たちを追い払っていた。
相手にする必要は無い。
だって何も悪いことはしていないんだもの。
なのにどこまで心が広いんだか、その相手にさえいつかきっと理解してもらえるその日を信じてずっと挫けず前だけをみて歩んできた。
間違いなくあなたの中には大きな傷ができてしまっているのに。
そして今では国を率いる王となった。
権力も、戦力も、信頼もきっと誰にも負けないくらい。
あなたはもう一人じゃない。
心配することはない。
あなたの傷はこの先も私とケンが開かぬよう支え続けていくから。
だけど・・・・・・。

