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「知ってると言ったら?」
フードの男は腰辺りから鋭く光る刃物を取り出すとそれを勢いよく切り付けた。
ヒュン、と風を切るような音がしレイの頬から赤い液体が滴り落ちる。
直様距離をとり体制を整え、ぐっと傷口を拭う。
男を睨みつけると、前髪の隙間から憎しみに溢れたその瞳が薄らと覗かせた。
"「いるよね、君の中に。ハルモニアっていう精霊のような姿をした人が。僕はそちらに用があるんだけど、会わせてくれないかな?」"
それに答えず姿を現さないモニア。
どういう理由があるのかはわからないが、彼はモニアに相当の恨みを持っているようだ。

