「人は自分より恵まれた人間が目の前に現れると羨ましいと思うと同時に妬みの感情が芽生える。
何故自分ではないのか、何故彼ばかり優遇されるのか・・・。
でも、そう思ってしまうのは仕方の無いことで、心理的欲求は抑えることはできない。
そういうふうに作られているからね。
だが一歩間違えばそれは大きな穴となり落ちたら二度と戻れない。
・・・悲しいと思わない?
僕はそんな世界、望まない」
フランさんの目が俺を捕え、強く訴えかける。
心理的欲求・・・。
いったい普通とは何なのか。
自分の思っていることは、相手からしたら違うのかもしれない。
その差が壁を作ってしまうのか。
「でもきっと、自分を信じていればいつかきっと返ってくるって僕は思うよ」
「フランさん・・・」
「ごめんね、上手く言えなくて」
俺は首を横に振った。

