『あとはねーー』
言いかけたところで部屋の戸を叩く音が聞こえてくる。
返事を返すとその戸はゆっくりと開かれ、ひょこりと赤髪の女性がにこやかな表情で顔を出した。
「ソティアさん!」
「お疲れのところごめんなさい。少しいいかしら?」
慌てて立ち上がり椅子へと移動しようとしたところそのままで大丈夫よ、と止められる。
「どうだった?その剣を握ることはあったのかしら」
なんて返せばいいのか。
ソティアさんからは本当に一からいろんなことを教えてもらったのに、何一つ生かすことができなかった。
下を向いて気まずそうな顔をしていると、彼女はまた頬を緩ませた。
「最初は誰でもそんなものよ。落ち込む必要はないわ」
「そう、でしょうか」
「そうよ。それにその剣に関しては身に付けているだけでも意味があるのだから、ちゃんと肌身離さず持っていることね」
どういうことかわからず首を傾げると、知らなかったの?と壁に立てかけてある長剣に目を移す。

