その後それぞれの自室に別れ、俺は部屋の明かりも付けぬまま、早々に着替え終えるとそのままベッドに寝そべった。
静まり返った部屋。
ゆっくりと目を閉じる。
俺は幼い頃ギルじいさんに拾われたらしい。
その時のことは覚えてなく、ここで日々過ごしていく中で何となく身内でないことは気づいていたのだが、そう打ち明けられた時は幼いながらにいろんな思考が飛び交った。
両親は何処へ行ったのか?
何故血縁関係のない人の元へ引き取られたのか。
俺は捨てられた?
何かやむおえない事情があったのか。
どうしてその時の記憶がないのか。
そもそも自分は人間なのか?
今見えているものは全て幻で、空想の世界だとしたら?
生まれてからここにくるまでの約四、五年。
多少覚えていることがあってもいいはずなのに、思い出そうとしても何も出てこない。
ずっと頭のどこかで考えてしまう。
ルチルのように俺は出来ない。
何故記憶がないのか。
昔何があったのか。
ギルじいさんがそれ以上教えてくれない理由も知りたい。
いつか、真実を・・・。
そこで俺は眠りに落ちた。

