それなのに、俺は。 「リース、また怖い顔してる」 その言葉にはっと我に返ると少しムッとした表情でルチルがこちらを覗き込んでいた。 「ごめん」 咄嗟に出た謝罪の言葉。 もう、と声を漏らしながらもまたいつもの笑顔に戻る。 「さあ、私はそろそろ寝ようか」 「ギルじいさんもごめん」 「なんのことかね」 ゆっくり椅子から立ち上がるとそのまま寝室へと歩いていく。 この村の長でもあるギルじいさんは本当に優しい。 言葉には出さないけど、心配してくれていることはちゃんと伝わってる。