だいぶ調子が戻ったようで夕飯も振る舞ってくれたが、お世辞にも美味しいと言えるものではなくお腹の半分も満たされない。
街とはこういうものなのだろうか。
活気がなく、こんなにも自然で溢れているのに彼の顔のやつれ具合から食事もまともに取れていないようだし。
気が付くとルチルは既に夢の中。
男は気遣って静かに部屋の灯りを落とした。
思い返せば国を出て召喚獣とアイリスという少女と戦い、迷いの森を抜けて更にここまで歩いてきた。
眠ってしまうのも無理はない。
自分もうとうとする中いつの間にか一人だけ姿が見えない。

