スカイ・ネイル




「あれぇー?こんなところに迷い人はっけーーん!」


突然聞こえてきた幼い声に肩を飛び上がらせ、ルチルは恐る恐るその元へ振り向いた。
どこから現れたのか、好奇心に満ちた目で小さな少女がこちらを見ている。

「あ、あなたは・・・」

「私はアイリス!ねぇ、ちょっと遊んでよ」

そう言うと少女は人とは思えない跳躍で地面から木の枝へと飛び移った。
よほど身軽なのか、枝は折れることなく少女を支えている。

その様はまるで森全体を従えているかのような、どこか普通の人間とは違う雰囲気を感じさせた。
・・・いや、もしかしたら人間ではないのかもしれない。
直感的にそう思いながらも相手は小さな子供。
恐れることはないはずなのに。

少女の唱えられた呪文によって辺りは一面大きな泡で埋め尽くされた。