「っ!」
「一本目の矢が焼滅し炎が弱まったところにもう一本飛ばした。簡単な話」
「てめえぇ!!」
いつの間にか召喚獣のいる岩の上まで登り詰めたケンは斧を振りかざしていく。
「小僧!行け!」
「行けって・・・」
「迷ってたら救えるもんも救えねぇぞ!」
「!!」
その言葉に俺は気が付いたら走り出していた。
後先考えず、もしかしたら自分がこのまま死んでしまうかもしれないのに。
ルチルの後を追うために急斜面の崖を勢いよく滑り落ちていく。
"覚悟はできてんのか"
覚悟なんて、正直わからない。
けど迷いが生じていた時点で出来ていないのかもしれない。
誰かを守るには覚悟が必要なんだと。
身を投げ出してでも、守り抜く覚悟が。
そうなってからじゃ遅いのに。
もう、失いたくないのに。

