「このまま順調にいくといいわね」
「……はい」
流れていく景色を見つめながら、背中をどしっとシートに預けた。
——正直、あのドラマを見て、余計に不安になってしまった。
来栖凪が演じる駿河夜凪が、あまりにも役に染まりきっていて、どうしようもないほどに似合っていたから。
透明感のある淡い金髪と、白い肌、それからどこか気怠そうな役柄が、息を呑むほど別格で、それらを全て自分のものにしていた。
そんな彼が、ヒロイン一筋なんだ。惚れないわけがない。
あんなビッチな女の子にお色気使われてもなびかないなんて、いくら役でも彼に惚れてしまう女の子は続出してしまう。
どうやらまたファンを増やしたようで、来栖凪の勢いはどこまでもいっても止まらない。
(それにしても、あのエンディング……)
昨夜チェックしたドラマの放送。そのときに流れたのは、来栖凪が所属するmeteorが担当していた。
(あれは最高だった)
流れたあの曲を何度も聞き返してしまうほどに、切なくて、甘い歌詞。
この前、現場がかぶってしまったときの撮影は、どうやらこのドラマの主題歌のPV撮影だったらしい。
すでにあのときにはこの仕事が決まっていたようで、ミーティア側ではいろいろと準備が進められていたようだ。
しかし、問題はそこではない。
ドラマの最後のシーンで流れたその主題歌は、来栖凪が歌い始めた瞬間に、劇的にドラマの雰囲気が深まった。
歌声はもちろん、ドラマの放送が終わったあとに確認したPVは圧巻で。
放送日に合わせてショートバージョンが公開されていたけれど、そのダンスが興奮を覚えてしまうほど完成度が高く、食い入るように見てしまった。
「……はい」
流れていく景色を見つめながら、背中をどしっとシートに預けた。
——正直、あのドラマを見て、余計に不安になってしまった。
来栖凪が演じる駿河夜凪が、あまりにも役に染まりきっていて、どうしようもないほどに似合っていたから。
透明感のある淡い金髪と、白い肌、それからどこか気怠そうな役柄が、息を呑むほど別格で、それらを全て自分のものにしていた。
そんな彼が、ヒロイン一筋なんだ。惚れないわけがない。
あんなビッチな女の子にお色気使われてもなびかないなんて、いくら役でも彼に惚れてしまう女の子は続出してしまう。
どうやらまたファンを増やしたようで、来栖凪の勢いはどこまでもいっても止まらない。
(それにしても、あのエンディング……)
昨夜チェックしたドラマの放送。そのときに流れたのは、来栖凪が所属するmeteorが担当していた。
(あれは最高だった)
流れたあの曲を何度も聞き返してしまうほどに、切なくて、甘い歌詞。
この前、現場がかぶってしまったときの撮影は、どうやらこのドラマの主題歌のPV撮影だったらしい。
すでにあのときにはこの仕事が決まっていたようで、ミーティア側ではいろいろと準備が進められていたようだ。
しかし、問題はそこではない。
ドラマの最後のシーンで流れたその主題歌は、来栖凪が歌い始めた瞬間に、劇的にドラマの雰囲気が深まった。
歌声はもちろん、ドラマの放送が終わったあとに確認したPVは圧巻で。
放送日に合わせてショートバージョンが公開されていたけれど、そのダンスが興奮を覚えてしまうほど完成度が高く、食い入るように見てしまった。