あなたの隣で

「涼介先輩、顔色なんか悪くない?大丈夫?」


「え、そんな事ないよ。全然平気だから。…で?練習メニューが何?」


気のせい…か。


「あ、練習メニュー変えようと思って。これなんだけど…」


変更した練習メニューを見せると、涼介先輩も「いいね」と言ってくれた。


よし、なんかマネージャーとして久しぶりにみんなの役に立てそう!


「じゃあ、アップ始めるよー」


ストップウォッチをもって、今日もみんなの泳ぎをみる。


んー、やっぱりさっきの、気のせいだった様には見えないんだよなぁ…。


でも、本人は大丈夫って言ってたし。


「よし、次100×6のフリー(クロール)行きまーす」


「よーい、はいっ」


少しすると、みんなが着々とこっちに戻ってくる。


要も今日は真面目だな。


でも、涼介先輩のタイムはいつもより遅い。


「2本目いきまーす、よーいはいっ」


2本目のラスト5mになると、涼介先輩の姿が見えなくなった。


「…涼介先輩っ!?」


私は急いで、水の中に入る。


ジャブンッ


私が水の中に入った音でみんなが気づいてくれたみたいで、涼介先輩を水の中から助けてくれた。


「ちょっと、涼介!?涼介!!」


私は思いっきり叫ぶ。


みんなも、心配して涼介先輩のことを見ている。


涼介先輩は目を開けて、何故か笑っていた。


「わー、ごめん。ってか、久々に聞いたわ。
実花が俺の事、涼介って言うの。」


「ちょっと、今そんな事どうでもいいから。
ってか、やっぱり体調悪かったんじゃん!」


そのまま、風磨先輩が涼介先輩をおぶって、保健室まで連れていってくれた。