いつもならその声に反応したことなんてなかったのに、なぜか今日は気になって入り口の方をちらっと見ていた。嘘っ、と声に出たかは分からないけど、持っていたスプーンを落とすくらいの衝撃だった。
冬上さんがそこにいたからだ。
時々この辺りをぶらついていて、同じ会社の人を見かけるのはゼロじゃない。だとしても、この店では皆無だった。ましてや冬上さんがおひとり様専門店に現れるなんて、仮に私が誰かに話したとしても信じてもらえない気がする。
にこやかな椎木さんに案内されて着席した冬上さんは、慣れた様子で椎木さんと話して注文していた。椎木さんの口調から察するに、初めてのお客さんて感じじゃない。
意外過ぎるけど、冬上さんもここの常連だとしたら今まで会わなかったのが不思議なくらいだ。
一番下に敷かれた抹茶ムースを食べ終えてしまった。もう帰りたいところだけど、冬上さんが会計の近くに座っているから帰りづらい。私がこの店にいたって知られるのは構わないし、誰も意外にも思わないだろうけど、冬上さん的に知られるのはどうなんだろう。
仕方ないから冬上さんが帰るまで待つことにした。手持ちぶさたを解消するためスマホで読書する。無料で読めるサイトが沢山あるからこんなときは助かる。
ファンタジー小説が思いのほか面白くて夢中になってページを進めた。全部で400ページ近くある。最後まで読んだらさすがに冬上さんだって帰っているはずだ。
200ページを過ぎたところで、肩を叩かれた。
冬上さんがそこにいたからだ。
時々この辺りをぶらついていて、同じ会社の人を見かけるのはゼロじゃない。だとしても、この店では皆無だった。ましてや冬上さんがおひとり様専門店に現れるなんて、仮に私が誰かに話したとしても信じてもらえない気がする。
にこやかな椎木さんに案内されて着席した冬上さんは、慣れた様子で椎木さんと話して注文していた。椎木さんの口調から察するに、初めてのお客さんて感じじゃない。
意外過ぎるけど、冬上さんもここの常連だとしたら今まで会わなかったのが不思議なくらいだ。
一番下に敷かれた抹茶ムースを食べ終えてしまった。もう帰りたいところだけど、冬上さんが会計の近くに座っているから帰りづらい。私がこの店にいたって知られるのは構わないし、誰も意外にも思わないだろうけど、冬上さん的に知られるのはどうなんだろう。
仕方ないから冬上さんが帰るまで待つことにした。手持ちぶさたを解消するためスマホで読書する。無料で読めるサイトが沢山あるからこんなときは助かる。
ファンタジー小説が思いのほか面白くて夢中になってページを進めた。全部で400ページ近くある。最後まで読んだらさすがに冬上さんだって帰っているはずだ。
200ページを過ぎたところで、肩を叩かれた。
