それから数十分後。
俺は、帝都にある大きな教会…。
…の、数キロ先にある、『青薔薇連合会』所有のホテルの屋上に居た。
「よし、望遠鏡のセットは完璧だ」
「見える?ルリシヤ。ここから見えるの?」
「見えるぞ、シュノ先輩。覗いてみてくれ」
「どれどれ…。うわぁ、本当だ。目の前みたいに見えるのね」
ルリシヤがセットした超高性能望遠鏡を覗いて、歓声をあげるシュノ。
…言っておくが、これは盗撮である。
「僕は自前の双眼鏡を使わせてもらいますね」
ルーチェスは、自分で持ってきた双眼鏡を両目に当てて、結婚式が行われる教会を盗み見ていた。
堂々と。ホテルの屋上で。
お前ら、全員捕まってしまえ。
言っとくが、俺は反対したんだぞ。断固として。
いくらルレイアのことが気になるからって、招待されてもいない人様の結婚式を、ホテルの屋上から盗み見るような趣味はない。
しかし。
俺がそう言うと、ルリシヤが、
「じゃあルルシー先輩だけ留守番だな」と無情に言って。
…なんかそれもムカつくから、結局ついてきてしまった。
あとは、まぁ、その…。
…俺だってルレイアが心配なんだよ。悪いかよ。
動機はそれだけである。決してゲスい下心がある、とかじゃなくて。
「おー、ほんとだ。見える見える」
「アリューシャ…。お前はルレイアを狙撃するつもりか?」
あろうことか、アリューシャは愛用のスナイパーライフルを構え、美しい伏せ撃ちの姿勢を取っていた。
さすが『青薔薇連合会』イチのスナイパー。構え方が無駄に格好良い。
狙撃銃を持ってる時なら、アリューシャはめちゃくちゃ頼りになるんだがな。
「え?だって、アリューシャはこれが一番よく見えるんだもん」
「あ、そう…」
望遠鏡でも双眼鏡でもなくて、スナイパーライフルのスコープで見てんのな。はいはい。
くれぐれも、間違えて撃つなよ。
「あ、見つけた。ルレイア師匠ですよ」
何だと?
俺は反射的に手を伸ばし、ルーチェスの双眼鏡を奪い取った。
「あ、ちょっと」
「何処だ?ルレイアは何処にいる」
「ほら、教会の出入り口のところだ。隣にマリーフィアもいるぞ」
望遠鏡を覗くルリシヤに言われて、俺は教会の入り口の辺りを、必死に目を凝らして見つめた。
完全に俺も盗撮犯だな。申し訳ない。
でも、世の中には優先順位ってものがあるから。
「え、マジ?ルレ公いるの?何処に?」
「よく見てください。白いタキシード着てるのがルレイア師匠ですよ」
「マジかよ…。うわっ、本当だ。白い服着てるから分かんなかった。マジでルレ公じゃん」
スコープ越しに、あっという間にルレイアを発見するアリューシャ。さすがである。
…俺も見つけたよ。
白いタキシード姿のルレイアが、同じく白いウェディングドレスを着た小柄な女性に、手を差し伸べていた。
俺は、帝都にある大きな教会…。
…の、数キロ先にある、『青薔薇連合会』所有のホテルの屋上に居た。
「よし、望遠鏡のセットは完璧だ」
「見える?ルリシヤ。ここから見えるの?」
「見えるぞ、シュノ先輩。覗いてみてくれ」
「どれどれ…。うわぁ、本当だ。目の前みたいに見えるのね」
ルリシヤがセットした超高性能望遠鏡を覗いて、歓声をあげるシュノ。
…言っておくが、これは盗撮である。
「僕は自前の双眼鏡を使わせてもらいますね」
ルーチェスは、自分で持ってきた双眼鏡を両目に当てて、結婚式が行われる教会を盗み見ていた。
堂々と。ホテルの屋上で。
お前ら、全員捕まってしまえ。
言っとくが、俺は反対したんだぞ。断固として。
いくらルレイアのことが気になるからって、招待されてもいない人様の結婚式を、ホテルの屋上から盗み見るような趣味はない。
しかし。
俺がそう言うと、ルリシヤが、
「じゃあルルシー先輩だけ留守番だな」と無情に言って。
…なんかそれもムカつくから、結局ついてきてしまった。
あとは、まぁ、その…。
…俺だってルレイアが心配なんだよ。悪いかよ。
動機はそれだけである。決してゲスい下心がある、とかじゃなくて。
「おー、ほんとだ。見える見える」
「アリューシャ…。お前はルレイアを狙撃するつもりか?」
あろうことか、アリューシャは愛用のスナイパーライフルを構え、美しい伏せ撃ちの姿勢を取っていた。
さすが『青薔薇連合会』イチのスナイパー。構え方が無駄に格好良い。
狙撃銃を持ってる時なら、アリューシャはめちゃくちゃ頼りになるんだがな。
「え?だって、アリューシャはこれが一番よく見えるんだもん」
「あ、そう…」
望遠鏡でも双眼鏡でもなくて、スナイパーライフルのスコープで見てんのな。はいはい。
くれぐれも、間違えて撃つなよ。
「あ、見つけた。ルレイア師匠ですよ」
何だと?
俺は反射的に手を伸ばし、ルーチェスの双眼鏡を奪い取った。
「あ、ちょっと」
「何処だ?ルレイアは何処にいる」
「ほら、教会の出入り口のところだ。隣にマリーフィアもいるぞ」
望遠鏡を覗くルリシヤに言われて、俺は教会の入り口の辺りを、必死に目を凝らして見つめた。
完全に俺も盗撮犯だな。申し訳ない。
でも、世の中には優先順位ってものがあるから。
「え、マジ?ルレ公いるの?何処に?」
「よく見てください。白いタキシード着てるのがルレイア師匠ですよ」
「マジかよ…。うわっ、本当だ。白い服着てるから分かんなかった。マジでルレ公じゃん」
スコープ越しに、あっという間にルレイアを発見するアリューシャ。さすがである。
…俺も見つけたよ。
白いタキシード姿のルレイアが、同じく白いウェディングドレスを着た小柄な女性に、手を差し伸べていた。


