The previous night of the world revolution8~F.D.~

「お前ら一体、何やってんだ?」

「人生」

知ってるよ、それは。

そういう意味じゃない。

「何でこんなところで遊んでんだよ。つーか、遊んでる場合かよ!」

思わず、ちゃぶ台返しのように、目の前のボードゲームを引っくり返してやりたくなったが。

「ちょっと待ってくれ、ルルシー先輩。苦情なら後で聞く」

「人生を最後まで謳歌させてくださいよ」

「え?あ、うん…」

ルリシヤとルーチェスにやや厳しめな口調で言われ、思わずちょっとたじろいだ。

…え?何これ。俺が悪いみたいな流れ?

そのまましばらく、各々が人生を終えるまで傍で観察させてもらったのだが。

結果。

「えぇと、最下位はシュノ。総資産額、−2億3000万」

「うぅ…」

借金まみれのシュノである。

…ゲームとはいえ、ここまで酷い借金を抱えていたら、可哀想になってくるな。

一体何があったのか。

「中盤、詐欺師に騙されて金を騙し取られたのが痛かったな」

「その前に、怪しい宗教にハマって壺を買わされてたじゃないですか。あれも相当痛かったですよ」

「…うぅ…」

へこむシュノ。

…あまりに悲惨な人生で、かける言葉が見つからない。

人生ゲームって、そんな生々しいイベントがあるの?

裏社会ではよくある話だが、妙にリアリティを感じるから、そういうのはやめて欲しい。

「次、3位。アリューシャ先輩」

「やったぜ!銅メダル!」

ガッツポーズのアリューシャ。

確かに銅メダルだけど、4人中3位だから、全然凄くないぞ。

「総資産額、-6000万」

しかもマイナスだし。

「一時は借金が億を越えてたから、それを思うと相当挽回したよね」

「晩年に、ゲートボール大会で優秀して賞金をもらったのが大きかったな」

「的に向かって球を飛ばすことなら、アリューシャの超得意分野だからな」

成程。と妙に納得してしまった自分がいるが、これはあくまで人生ゲームである。

本人の実力や才能は関係なく、全てはルーレット運で決まる。

「次は2位。ルリシヤだね。おめでとう」

「総資産額は+44億2千万ですね」 

3位に凄まじい差をつけて、堂々の2位を獲得したルリシヤ。

…3位と2位の差が激し過ぎないか?

同じゲームをやってるのに、どうやったらそんな差がつくんだよ。

「順調にキャリアを重ねつつ、起業して自分の会社を経営する傍ら、投資でも稼いでたもんね」

「凄い。いかにもルリシヤって感じだわ…」

「リアリティを感じますね」

ルリシヤならやりそう。って感じが凄いな。

そして、そんなルリシヤさえ抑えて、トップに君臨したのが。

「1位はルーチェスだね。おめでとう。総資産額+44億3千万だよ」

「ありがとうございます」

2位のルリシヤと超僅差で、めちゃくちゃ良い勝負をして、ルーチェスの優勝である。