The previous night of the world revolution8~F.D.~

――――――…ルレイアとマリーフィアの結婚式。当日。

俺はその日、朝から訳もなくイライラしていた。

…だというのに。

「はい、次はアリューシャの番だよ。ルーレット回して」

「よし来た。…ほい、4だって!」

「じゃあコマを進めて…。えぇと、『溝に足を滑らせて、財布を落とした。−10万円』だって」

「マジ!?溝にハマって、財布落とすだけで済んだなら超ラッキーじゃん」

ポジティブアリューシャ。

「次はシュノ先輩の番だぞ」

「う、うん…。…2だわ。えぇと…」

「『意を決して投資に挑戦するも、大失敗。−1000万』だって」

「うぅっ…。また借金…」

負債を抱えるシュノ。

「次は俺だな。…よし、7だ。ラッキーセブンだな」

「『上司に働きを評価されて、臨時ボーナスをもらった。+3000万』だそうです」

「ボーナス3000万って凄いね」

「ふっ、済まないな。俺の有能ぶりが評価されたようだ」

仮面越しにドヤ顔のルリシヤ。

「次はルーチェス後輩だぞ」

「お任せください。僕は…1ですね。千里の道も一歩から。コマを進めましょう」

「『お金持ちの親戚の遺産が入ってきた。+5000万』だって」

「マジかよ!親戚すげぇ!」

「ふっ。勝ち組で済みません」

こちらもドヤ顔のルーチェス。

「アイ公はやんねーの?人生」

「私はアリューシャの人生を一緒に見守るだけで楽しいよ」

保護者アイズ。

「よし、じゃあ続きをやろうか」

「こ、今度こそ少しでも借金を減らさなきゃ…」

「アリューシャは億万長者を目指すぞ!」

「億万長者も良いけど、まずは借金を減らすことから始めようね、アリューシャ」

「僕は、このまま勝ち組人生を謳歌したいですね」

…。

『青薔薇連合会』の幹部組が、ボードゲームを囲んでワイワイ。

しかも、それをわざと俺の部屋でやりやがる。

家主の許可もなく。勝手に。

…ただでさえイライラしてる時に、目の前で人生楽しんでる奴らがいたら。

ブチギレたくなるのも当然というものだろう?

…しばらく黙って聞いていたが、いよいよ我慢出来なくなった。

「…お前ら、いい加減にしろよ」

「おっ、ルル公。一緒に人生やる?」

…やんねーよ、馬鹿共め。