「…オルタンス。何やってんだ」
「丁度良いところに来た。アドルファス、これを嗅いでみてくれ」
何が「丁度良いところに来た」だ。
俺にとっては、超絶バッドタイミングだよ。
絶対ろくなことじゃないと、俺の経験と勘が言ってる。
来て早々で悪いけど、やっぱり回れ右して帰って良いか?
「つーか、何なんだよこの部屋は…!?香水瓶でも倒したのか?」
決して狭くはない部屋のはずなのに、香水の匂いがむんむん立ち込めている。
しかも、これは普通の香水じゃないぞ。
爽やかなフルーツの香りでも、女が好きそうなフローラルな香りでもない。
さながらルレイアが目の前にいるかのような、濃厚でオリエンタルな香り。
…気絶しそうなんだけど?
「倒してはいないぞ。ほら、これだ」
と言って、オルタンスはテーブルの上のガラス瓶を指差した。
何種類もの洒落た、蓋の空いた香水瓶が、これでもかと並んでいる。
蓋を閉じろ。何で開けっ放しなんだよ。
匂いのもとはそれかよ。
「…何なんだ?それ」
「見ての通り、香水だ」
そりゃ見たら分かるっての。
俺が言いたいのは、そういうことじゃなくて。
「何でそんなに香水ばっかり並べてるんだ」
お前、香水収集が趣味だったか?
普段はそれほど、自分の使う香水にこだわってるようには見えないがな。
「良い匂いだと思わないか?」
「別に…。何で同じ種類の香水をそんなに…」
「同じ種類じゃないぞ。これらは全部、違う香水だ」
え?
全部黒い瓶だから、同じ種類だとばかり…。
「俺には区別がつかないんだが…。違う種類なのか?それ…」
と、聞いてしまったのが間違いだった。
オルタンスは、よくぞ聞いてくれたとばかりに、
「これはルレイアが新しく作った香水ブランド、『Black Dark Perfume』の香水だ」
ドヤ顔で、そう答えた。
…ぶん殴りたくなる顔だな。
ルレイアの…香水ブランドだと?
「…あいつ、そんなもの作ってたのか?」
「あぁ。つい最近出来たばかりだ。オープン当日に行きたかったんだが、残念ながら仕事が入ってて行けなくてな…」
それは仕方ないだろ。
どう考えても、仕事優先に決まってる。
「仕事を優先すべきか、ルレイアを取るか一晩悩んだんだが、王室関連の任務だったからさすがに断れなくてな…」
しょぼーん、と呟くオルタンス。
…一瞬でも、ルレイアの香水店を優先しようかと考えるのが間違ってるだろ。
こいつ、本当に帝国騎士団長か?もうクビにしろよ。
すると。
オルタンスは、しゅばっと顔を上げた。
「しかし嬉しいことに、ルレイアの香水店では、店舗に来れない人向けにネット販売も行っていてな」
「は、はぁ?」
「これは幸いと、早速会員登録してありったけの香水を購入した。ルレイアオリジナルの香水は全種類制覇したんだぞ」
謎のドヤ顔、再び。
…殴りてぇ…。
成程、それで何種類も香水瓶が並んでるのか。
「丁度良いところに来た。アドルファス、これを嗅いでみてくれ」
何が「丁度良いところに来た」だ。
俺にとっては、超絶バッドタイミングだよ。
絶対ろくなことじゃないと、俺の経験と勘が言ってる。
来て早々で悪いけど、やっぱり回れ右して帰って良いか?
「つーか、何なんだよこの部屋は…!?香水瓶でも倒したのか?」
決して狭くはない部屋のはずなのに、香水の匂いがむんむん立ち込めている。
しかも、これは普通の香水じゃないぞ。
爽やかなフルーツの香りでも、女が好きそうなフローラルな香りでもない。
さながらルレイアが目の前にいるかのような、濃厚でオリエンタルな香り。
…気絶しそうなんだけど?
「倒してはいないぞ。ほら、これだ」
と言って、オルタンスはテーブルの上のガラス瓶を指差した。
何種類もの洒落た、蓋の空いた香水瓶が、これでもかと並んでいる。
蓋を閉じろ。何で開けっ放しなんだよ。
匂いのもとはそれかよ。
「…何なんだ?それ」
「見ての通り、香水だ」
そりゃ見たら分かるっての。
俺が言いたいのは、そういうことじゃなくて。
「何でそんなに香水ばっかり並べてるんだ」
お前、香水収集が趣味だったか?
普段はそれほど、自分の使う香水にこだわってるようには見えないがな。
「良い匂いだと思わないか?」
「別に…。何で同じ種類の香水をそんなに…」
「同じ種類じゃないぞ。これらは全部、違う香水だ」
え?
全部黒い瓶だから、同じ種類だとばかり…。
「俺には区別がつかないんだが…。違う種類なのか?それ…」
と、聞いてしまったのが間違いだった。
オルタンスは、よくぞ聞いてくれたとばかりに、
「これはルレイアが新しく作った香水ブランド、『Black Dark Perfume』の香水だ」
ドヤ顔で、そう答えた。
…ぶん殴りたくなる顔だな。
ルレイアの…香水ブランドだと?
「…あいつ、そんなもの作ってたのか?」
「あぁ。つい最近出来たばかりだ。オープン当日に行きたかったんだが、残念ながら仕事が入ってて行けなくてな…」
それは仕方ないだろ。
どう考えても、仕事優先に決まってる。
「仕事を優先すべきか、ルレイアを取るか一晩悩んだんだが、王室関連の任務だったからさすがに断れなくてな…」
しょぼーん、と呟くオルタンス。
…一瞬でも、ルレイアの香水店を優先しようかと考えるのが間違ってるだろ。
こいつ、本当に帝国騎士団長か?もうクビにしろよ。
すると。
オルタンスは、しゅばっと顔を上げた。
「しかし嬉しいことに、ルレイアの香水店では、店舗に来れない人向けにネット販売も行っていてな」
「は、はぁ?」
「これは幸いと、早速会員登録してありったけの香水を購入した。ルレイアオリジナルの香水は全種類制覇したんだぞ」
謎のドヤ顔、再び。
…殴りてぇ…。
成程、それで何種類も香水瓶が並んでるのか。


