The previous night of the world revolution8~F.D.~

―――――――…ルレイア・ティシェリーが生家であるウィスタリア家に戻り。

しかも、上級貴族であるカミーリア家の次女と結婚する、というニュースを聞いた時。

俺は、思わず耳を疑った。

そして、納得した。

帝国騎士団副団長であるルシェが、突然休暇を申請し、実家に戻ったのはこれが理由だったのか、と。

これはただごとではない。

色々な意味でただごとではない。

そのニュースを聞くなり、俺は腰を上げてオルタンスの…帝国騎士団団長の執務室に走った。

我ながら、あまりに動転していた為に。

ノックをするのも忘れ、衝動的に飛び込んでしまった。

「おい、オルタンス!聞いたか!?…って、クサっ…!」

「あぁ、アドルファスか。良いところに来た」

執務室の中では、俺の上司であるオルタンスが、椅子に座っていた。

眼の前のテーブルに、いくつもの小さな黒いガラス瓶?のようなものを並べている。

…来たばかりだけど、早くも来たのを後悔している。

部屋中に立ち込める、強烈な匂い。

そして、ガラス瓶を並べたオルタンス。

…何をしているのかは分からないが、恐らく仕事ではないことは確かである。