普段は強がってて、飄々として、余裕綽々で。
強く、明るく振る舞っているけれど。
本当のルレイアは、驚くほど繊細で、誰よりも傷つきやすいということを、俺は知っている。
そんなルレイアの弱さを、俺は受け入れる。受け入れて、そして支える。
それが、相棒である俺の役目だ。
「今回、あの三人はあくまで俺だけを標的にしていた。でも、復讐の矛先が、もし俺以外にも…『青薔薇連合会』の仲間達に向いていたら?」
「…それは…」
「自分が殺されるのは構わない。でも、アイズやアリューシャやシュノさんや、ルリシヤやルーチェスが狙われたら?…俺じゃなくて…俺の大切な人が…」
ルレイアは、ひと呼吸置いて言った。
「…ルルシーが、殺されてしまったら」
「…ルレイア…」
「俺は一生自分を許せないでしょう」
そうかもな。
分かるよ、その気持ちは。…逆の立場だったら、絶対同じことを思うだろうから。
「三人分の復讐心が束になっても、まだ俺一人の闇に敵わない…。自分が恐ろしいです。一体、何処まで業が深くなるのか…」
「…」
「自分で自分が分からなくなりそうで…。…怖いですね」
ルレイアは、不安に思ってるんだろうけど。
心なしか、俺は嬉しかった。
そういう弱さを、俺に見せてくれることが。
俺だけで良い。俺だけで良いから…。
…どうかいつまでも、自分の弱さを見せてくれ。
いつだって、俺はそんなお前を全部受け入れるから。
「…大丈夫だ。ルレイア」
俺は、しっかりとルレイアの震える手を握った。
「お前が自分のことを分からなくなったって、俺はお前のことを分かってる。お前はルレイアだ。それ以外の誰でもない」
「…ルルシー」
ようやく顔を上げたルレイアは、不安げな表情だった。
その顔は、まだルシファーだった頃と変わらないように見えた。
「何があっても、俺はお前の隣に居る。地獄にだって喜んで一緒に行くよ。だから…何も恐れるな。俺達はずっと一緒だ。これまでも…これからも、永遠に」
「…えぇ。信じますよ、ルルシー」
ルレイアもまた、俺の手を握り返した。
「あなたはいつだってそうだった…。最初に出会った頃からずっと…。俺を暗闇から救い出してくれる、一筋の光だった」
「…大袈裟だよ」
「そんなことありません。あなたが居るから、俺は生きてこられたんですよ」
…それはこっちの台詞だよ。
「さぁ、帰りましょうか。俺達の家…『青薔薇連合会』に」
「あぁ」
しっかりと、お互いの手を取って。
…復讐者の返り血に濡れた、ルレイアの手を取って。
俺達は、帰るべき場所に歩き出した。
強く、明るく振る舞っているけれど。
本当のルレイアは、驚くほど繊細で、誰よりも傷つきやすいということを、俺は知っている。
そんなルレイアの弱さを、俺は受け入れる。受け入れて、そして支える。
それが、相棒である俺の役目だ。
「今回、あの三人はあくまで俺だけを標的にしていた。でも、復讐の矛先が、もし俺以外にも…『青薔薇連合会』の仲間達に向いていたら?」
「…それは…」
「自分が殺されるのは構わない。でも、アイズやアリューシャやシュノさんや、ルリシヤやルーチェスが狙われたら?…俺じゃなくて…俺の大切な人が…」
ルレイアは、ひと呼吸置いて言った。
「…ルルシーが、殺されてしまったら」
「…ルレイア…」
「俺は一生自分を許せないでしょう」
そうかもな。
分かるよ、その気持ちは。…逆の立場だったら、絶対同じことを思うだろうから。
「三人分の復讐心が束になっても、まだ俺一人の闇に敵わない…。自分が恐ろしいです。一体、何処まで業が深くなるのか…」
「…」
「自分で自分が分からなくなりそうで…。…怖いですね」
ルレイアは、不安に思ってるんだろうけど。
心なしか、俺は嬉しかった。
そういう弱さを、俺に見せてくれることが。
俺だけで良い。俺だけで良いから…。
…どうかいつまでも、自分の弱さを見せてくれ。
いつだって、俺はそんなお前を全部受け入れるから。
「…大丈夫だ。ルレイア」
俺は、しっかりとルレイアの震える手を握った。
「お前が自分のことを分からなくなったって、俺はお前のことを分かってる。お前はルレイアだ。それ以外の誰でもない」
「…ルルシー」
ようやく顔を上げたルレイアは、不安げな表情だった。
その顔は、まだルシファーだった頃と変わらないように見えた。
「何があっても、俺はお前の隣に居る。地獄にだって喜んで一緒に行くよ。だから…何も恐れるな。俺達はずっと一緒だ。これまでも…これからも、永遠に」
「…えぇ。信じますよ、ルルシー」
ルレイアもまた、俺の手を握り返した。
「あなたはいつだってそうだった…。最初に出会った頃からずっと…。俺を暗闇から救い出してくれる、一筋の光だった」
「…大袈裟だよ」
「そんなことありません。あなたが居るから、俺は生きてこられたんですよ」
…それはこっちの台詞だよ。
「さぁ、帰りましょうか。俺達の家…『青薔薇連合会』に」
「あぁ」
しっかりと、お互いの手を取って。
…復讐者の返り血に濡れた、ルレイアの手を取って。
俺達は、帰るべき場所に歩き出した。


