The previous night of the world revolution8~F.D.~

ーーーーー…その頃。

あの男…ルレイア・ティシェリーへの復讐を目論む、私達三人は。

まんじりともせず、暗殺者からの連絡を待っていた。

私の頭にあるのは、無論、あの男のことだけだった。

もし暗殺者の仕事が成功すれば、ついに待ち望んでいた瞬間がやって来る。

もう何年も、ずっと乞い続けている瞬間が。

…私の人生は、何でこうなってしまったんだろう。

今も思い出す。自分の運命を狂わされた時のことを。

やられっぱなしで、泣き寝入りする選択もあった。ある意味でそれが一番楽な道だったのだろう。

だけど、私には出来なかった。

泣き寝入りなんて、出来るはずがない。

いくら忘れようと思っても、この身体につけられた傷を見る度に、嫌でも思い出す。

あの時…裏切られた時の怒りと、憎しみが。

まさか、あの男に対して自分がこんな醜い感情を抱くことになるなんて、思ってもみなかった。

だって最初に会った時は、ただの、話しやすい、気さくな友人だった。

誰に対しても優しくて明るくて、ちょっとドジで、お茶目なところもあって…。

女として母性本能をくすぐられるような、守ってあげたくなるような…そんな人だった。

だが、今なら分かる。

あの態度は、優しげな表情は、全て世を欺く為の演技だったのだということが。

そして私は、いや…私だけではなく。

周りにいた全員が、あの忌々しい笑顔の仮面に騙され、欺かれていたのだ。

今となっては、あまりに屈辱で…認めたくないが。

私は一時、あの男のことを異性として意識していた。

あの男のことが好きだったのだ。…そんな時もあったのだ。

無邪気にそんな風に思っていたことがあるなんて、今となっては信じられない。

だけど、それも無理からぬことだろう。

騙されたのは、私だけじゃなかったのだから。