The previous night of the world revolution8~F.D.~

ともすれば真犯人の情報に関しては、アイズよりも…。

「ルーチェス」

「はい、ルレイア師匠」

「何か知ってます?真犯人について…」

「勿論です。僕に聞いてくれると信じてましたよ」

ですよね。

優秀な弟子であるあなたなら、何か掴んでると思ってました。

「犯人は帝国自警団にいると判明してから、ずっと帝国自警団のメンバーを一人ずつ調べてたんですけど…」

「怪しいのいました?」

「いましたいました。三人」

三人?

真犯人は単独犯ではなく、複数犯だったということか。

「団員の名前を一人ずつ、ベルガモット王家の丸秘データベースを調べてみたんです。そうしたら、この三人だけ引っ掛かりませんでした」

「引っ掛からなかった…って?」

尋ねるルルシー。

「つまり、この三人だけ偽名を使って帝国自警団に入団していたということです」

「偽名…!そんなの使って自警団に入団出来るのか?」

「帝国騎士団は貴族が多いから、素性がはっきりしてないと入団は難しいですが…。帝国自警団は逆に庶民の方が多いので、その限りではないということでしょう」

「そ、そうなのか…」

ましてや、ちょっと前までブロテはアシスファルト帝国に入学していて。

帝国自警団の団長代理を務めていたのは、ブロテの従姉妹でしたもんね。

余計に入団条件ゆるゆるだったでしょうよ。

「調べてみたらこの三人、数週間ずつずらしてはいますが、ほぼ同時期に入団しています」

「ってことは…その三人がクロって訳ですね」

「はい。次に調べたのは、この三人が入団時、帝国自警団に提出した入団申し込み書…これがまぁ履歴書みたいなものなんですが、こちらを確認してみました」

さすがルーチェス。仕事が早い。

「こちらの申し込み書に記入されていた家族歴、学歴、全てが偽造でした。完全に真っ黒ですね」

ふーん。

身分を隠してまで、帝国自警団に入団したかったってことですね。

「余談だが、例の新聞社タレコミの件。新聞社の監視カメラ映像をハックして覗かせてもらったんだが、例の記事が掲載される前日、恐らくタレコミ犯と見られる男女三人組が映っているのを確認した」
 
と、ルリシヤが教えてくれた。

成程。それはとても大きな情報である。

「男女なんですか」

「男が二人、女が一人だ。ルーチェス後輩が調べてくれた、経歴詐称の帝国自警団員の情報とも合致している」

その三人がクロであることは、最早疑いようもない、ってことですか。

「っていうことは、その三人がサイネリア家の当主を殺したのね」

鼻息荒くするシュノさん。

さぁて…それはどうでしょうね?

「それなんだけどね…。実は、ルレイアに頼みたいことがあるんだ」

と、アイズ。

「へぇ…何をすれば良いんですか?」

「ちょっと一回、暗殺されてくれないかな」

お使いに行ってきて、のノリで。

何だか大変なことを頼まれちゃいましたね。