The previous night of the world revolution8~F.D.~

さぁ、楽しい試着の後は。

「それじゃ、お次は試食会になります」

実際の結婚披露宴で出される、フルコース料理の試食会である。

これもブライダルフェアの楽しみの一つですよね。

「どうぞ、皆さんゆっくり召し上がってくださいね」

テーブルの上には、豪華絢爛な結婚披露宴のフルコース料理が並んでいた。

他の参加者達は、嬉しそうに料理を食べ始めたが。

俺とルルシーの二人は。

「凄いですね、これ」

「…あぁ…。ある意味芸術点高いな」

テーブルの上に並んだ料理に、目を丸くしていた。

料理、ぜーんぶ真っ白。

白い皿の上に、白い食べ物が並んでいる。

それを、白いフォークと白いスプーンで食べる。

「ま、まぁ…ルレイアの『ブラック・カフェ』のグロい料理よりは、まだ白い方がマシだな」

ちょっとルルシー。それどういう意味ですか。

料理が黒いと、食欲そそられるでしょう?

ルルシーはスプーンを手にして、まずはスープから口をつけたが。

「熱っ」

「おっと。大丈夫ですか?」

ルルシーはビクッとして、目を白黒させていた。可愛い。

…よく見たら、このスープ。

とんでもなく熱いらしく、もうもうと湯気が出てますね。

「このスープ…。何でこんなに熱いんだ…?」

というルルシーの呟きが聞こえたかのように。

式場スタッフガイドさんが、笑顔で料理の説明を始めた。

「本日のスープは、お二人がいつまでもアツアツ夫婦であることを祈って、アッツアツのチーズスープになります」

とのこと。

成程。そういう験担ぎなんですね。

「そういうことは、もっと早く言ってくれよ…。俺、舌火傷したよ…」

お冷やの水を飲んで、舌を冷却するルルシー。

「…とにかく、スープはもうちょっと冷めるまで残すとして…。先にこの前菜を食べるか…」

と言って、ルルシーは前菜を食べ始めた。

前菜は、白い野菜のサラダに、プチプチたした真っ白な魚卵のソースをかけた料理である。

俺も食べてみたけど、結構美味しい。

「どうですか?ルルシー。味は」

「うん、美味いな…。この野菜もそうだけど、プチプチした魚卵が美味いよ」

それは何よりですねー。

「本日の前菜は、シェルドニアシロガマガエルの卵で和えた野菜サラダになりまーす」

と、ガイドさん。

へぇー、成程。

「…え。カエル?」

ルルシーの顔が真っ青になってますけど、きっと気の所為ですね。

分かってて食べてたんじゃないんですか?

「…め、メイン料理食べよう。メイン料理は、普通のステーキだ…。白い肉だけど…」

ルルシーは震え声で、メイン料理のステーキにナイフを入れた。

「う、うん…。ステーキ美味いぞ、ルレイア」

「それは良かったですね」

「そちらのメイン料理、気に入っていただけましたか?」

俺達の会話を聞いていたのか、式場ガイドさんが話しかけてきた。