The previous night of the world revolution8~F.D.~

…と、いう訳なので。

「この国でなら、ルルシーも素直になって、堂々とドレスを着ても良いんですよ」

「…いや、あのな?勝手にドレスを着ることが俺の秘めたる欲望だったみたいな言い方をするのはやめてくれないか。例えシェルドニア王国が性に寛容なのだとしても、俺にウェディングドレスを着る趣味はない」

「何でですか?きっと似合いますよ?」

「…そんな不思議そうな顔して聞かれても…」

絶対似合うのに、何で着てくれないんだろう。

恥ずかしいんですかね?

ルルシー、恥ずかしがり屋さんですから。

「悪いが、俺はドレスを着る趣味はない。着たいならお前が着ろ」

「俺が着たって意味ないんですよ!ルルシーが着てくれないと」

「断る」

くっ。ルルシー…頑なですね。

…仕方ない。分かりましたよ。

「じゃあ良いですよ。…俺が着ます」

「…本当に着るのかよ」

「俺はルルシーと違って、恥ずかしがったりしませんからね」

折角試着する機会があるんだから、着ましょうよ。

色が白なのが残念ですけど。

「うーん。どれにしようかなー…。おっ、これにしよう」

「しかも、タキシードじゃなくてドレスなのか…?」

「ちょっと試着してきますねー」

俺が選んだのは、ドレープたっぷりのAラインウェディングドレス。

このドレスに、洒落たヴェールを被って…と。

小道具に、造花のブーケを持って…。

「じゃーんっ!ルルシー見てください」

「…本当に着やがった…」

え?嘘だと思ってたんですか?

俺はやると言ったらやる男ですよ。

「ね?どうですか?惚れました?似合います?」

「別に惚れてはないけど…。顔が良いせいで、無駄に似合うのがなんか腹立つな…」

聞きました?今の。

ルルシーが似合うって。ルルシーが俺に、ウェディングドレス似合うって。

おっと。借り物のドレスなのに、うっかり涎が。

「写真撮ってください、ルルシー。写真撮って、アイズやシュノさん達に見せてあげましょう」

きっと喜んでくれますよ。
 
俺とルルシーが、シェルドニア王国で元気に過ごしてるって証明にもなりますしね。

「ほら、一緒に撮りましょう。結婚式ですよー。いえーい」

「ちょ、無理矢理一緒に写ろうとするなって」

ルルシーと一緒に自撮り。

うん。よく撮れてますね。

「ね、他の衣装も着てみましょうか!」

「ま、まだ着るのか…?」

「次はどのドレスにしようかなー」

「しかもドレスなのかよ…」

自分で着て、脳内でルルシーの顔に当て嵌めて妄想するとしましょう。
 
いやぁ、何がとは言いませんが捗りますねぇ。