ーーーーーー…ほぼ同時刻、帝国騎士団では。
「どういうことだ、ルレイア・ティシェリーは今何処にいる!?」
「さぁ…何処だろうな…」
悪意に満ちた新聞記事のせいで、世間様を敵に回してしまった帝国自警団。
どうするのだろうと思っていたら。
責任を追及される前に、帝国自警団団長のブロテ・ルリシアスは、ルレイアの保護を解除することに決めた。
帝国自警団の庇護がなければ、最早この国に、ルレイアを公然と守れる組織はなくなる。
従って、帝国自警団から追い出されると同時に、俺達でルレイアの身柄を引き取る…ってことになるはずだったが。
幸か不幸か、そうはならなかった。
帝国自警団本部に、解放されるルレイアを迎えに行ったところ。
そこは、既にもぬけの殻。
ルレイアの姿は何処にもなかった。
これはどういうことだ、とブロテに尋ねてみたところ。
ブロテはいけしゃあしゃあと、「ルレイア卿が何処に行ったのか分からない」と抜かした。
というのも、帝国自警団が正式に保護を解除する前に、ルレイアとルルシーは二人して姿を消したそうだ。
追放されることを事前に察知して、捕まる前に逃げたのだろう、とのことだった。
だから、ブロテはもうルレイア達の居場所は分からない、帝国自警団の中にはいない、と言い張った。
いや、分からないはずがないだろう。
どう考えても、ルレイア達を逃したのはブロテの仕業だ。
ルレイアを俺達帝国騎士団の手に渡さない為に、保護を解除する前に何処かに逃したのだ。
馬鹿でも分かる理屈である。
しかし、ブロテが「知らない」と言い張る限り、こちらとしては何も言えなかった。
いや、知ってるはずだろ、と言っても。
知らぬ存ぜぬの一点張りじゃあ、そうですかと引き下がるしかない。
「恐らく、既に国内にはいないだろうな」
と、オルタンス。
…そうだな。俺もそう思う。
今頃あいつは、相棒のルルシーと共に、国外で優雅に紅茶でも飲んでるんじゃなかろうか。
「…お前は知ってるんじゃないのか?」
五番隊隊長のアストラエアが、じろっとルシェを睨んだ。
が、ルシェは涼しい顔で、
「私の知ったことではない」
と、一喝。
…果たして本当に知らなかったのか、それとも知っていて黙っていたのか。
別にどっちでも良い。いずれにしても、ルレイアが今何処にいるのかなんて分からないんだからな。
ブロテを問い詰めたって、口を割るつもりはないようだし。
俺達としては、最早手出しは出来ない。
今の俺達に出来ることと言えば…。
「…駄目元で、アシスファルト帝国と箱庭帝国に照会してみるか」
国内にルレイアを匿ってないか、ってな。
…まぁ、無駄だと思うけど。
「ルレイアが無事に逃げたようで良かった」
オルタンスは、露骨にホッとしていた。
…おい、そこは嘘でもルレイアを庇うなよ。
「…何処で何やってんだろうな、今頃…」
悔しそうな俺達を、高笑いしながら見下ろしているルレイアの姿が思い浮かんで。
何となく悔しい気分であった。
「どういうことだ、ルレイア・ティシェリーは今何処にいる!?」
「さぁ…何処だろうな…」
悪意に満ちた新聞記事のせいで、世間様を敵に回してしまった帝国自警団。
どうするのだろうと思っていたら。
責任を追及される前に、帝国自警団団長のブロテ・ルリシアスは、ルレイアの保護を解除することに決めた。
帝国自警団の庇護がなければ、最早この国に、ルレイアを公然と守れる組織はなくなる。
従って、帝国自警団から追い出されると同時に、俺達でルレイアの身柄を引き取る…ってことになるはずだったが。
幸か不幸か、そうはならなかった。
帝国自警団本部に、解放されるルレイアを迎えに行ったところ。
そこは、既にもぬけの殻。
ルレイアの姿は何処にもなかった。
これはどういうことだ、とブロテに尋ねてみたところ。
ブロテはいけしゃあしゃあと、「ルレイア卿が何処に行ったのか分からない」と抜かした。
というのも、帝国自警団が正式に保護を解除する前に、ルレイアとルルシーは二人して姿を消したそうだ。
追放されることを事前に察知して、捕まる前に逃げたのだろう、とのことだった。
だから、ブロテはもうルレイア達の居場所は分からない、帝国自警団の中にはいない、と言い張った。
いや、分からないはずがないだろう。
どう考えても、ルレイア達を逃したのはブロテの仕業だ。
ルレイアを俺達帝国騎士団の手に渡さない為に、保護を解除する前に何処かに逃したのだ。
馬鹿でも分かる理屈である。
しかし、ブロテが「知らない」と言い張る限り、こちらとしては何も言えなかった。
いや、知ってるはずだろ、と言っても。
知らぬ存ぜぬの一点張りじゃあ、そうですかと引き下がるしかない。
「恐らく、既に国内にはいないだろうな」
と、オルタンス。
…そうだな。俺もそう思う。
今頃あいつは、相棒のルルシーと共に、国外で優雅に紅茶でも飲んでるんじゃなかろうか。
「…お前は知ってるんじゃないのか?」
五番隊隊長のアストラエアが、じろっとルシェを睨んだ。
が、ルシェは涼しい顔で、
「私の知ったことではない」
と、一喝。
…果たして本当に知らなかったのか、それとも知っていて黙っていたのか。
別にどっちでも良い。いずれにしても、ルレイアが今何処にいるのかなんて分からないんだからな。
ブロテを問い詰めたって、口を割るつもりはないようだし。
俺達としては、最早手出しは出来ない。
今の俺達に出来ることと言えば…。
「…駄目元で、アシスファルト帝国と箱庭帝国に照会してみるか」
国内にルレイアを匿ってないか、ってな。
…まぁ、無駄だと思うけど。
「ルレイアが無事に逃げたようで良かった」
オルタンスは、露骨にホッとしていた。
…おい、そこは嘘でもルレイアを庇うなよ。
「…何処で何やってんだろうな、今頃…」
悔しそうな俺達を、高笑いしながら見下ろしているルレイアの姿が思い浮かんで。
何となく悔しい気分であった。


