The previous night of the world revolution8~F.D.~

…へぇ。

意外と、話が分かるじゃないですか。

もっと脅さなきゃいけないかなと思ってたんですけど。

「だって、ルレイア様は無罪なのでしょう?」

「え?はい」

「だったら、わたくしはそれを信じますわ。あなたにそのような嘘をつく必要はないはずですものね」

アシミムの物分かりの良さに脱帽。

と言うか、アシミムは平和ボケしたシェルドニア王国の人間だから。

そもそも、人を疑うということが苦手なだけなのかもしれない。

いずれにしても、俺にとっては万々歳の状況である。

「それに…あなたを敵に回す恐ろしさは、身を以て知っていますもの」

「…それは殊勝なことで」

分かってるじゃないか。なぁ?

こういう時の為に、普段から徳を積んでおくのは大切だな。

日頃の行いって奴ですよ。

「主よ…。よろしいのですか?」

それでもルシードは、まだちょっと疑っている様子。

失敬な。

「えぇ、構いませんわ。お二人に、隠れて暮らせる場所を用意してあげてくださいな」

「…御意」

渋々ながら、頷いて引き下がるルシード。

よしよし。それで良い。

…あ、そうだ。

ルルシーが心配してるから、先に釘は刺しておこう。

「…言っておきますが、俺を洗脳しようとは思わないことですよ」

「えぇ、分かっていますわ。そんなつもりはありませんもの、どうか楽にしてくださいな」

…あ、そ。

まぁ、今のアシミムに、俺達を洗脳する理由はないはずだ。

そう信じて、今は素直に、頭縦ロールの好意に甘えておくとしよう。