さて、『ブルーローズ・ユニオン』本部を後にして、『青薔薇連合会』本部に帰還。
俺は、先程話した「平和的手段」を、他の幹部達に話して聞かせよう…と、思ったのだが。
「あぁ、戻ったねルレイア。良かった、すぐに、今から支度してもらえるかな」
俺の顔を見るなり、アイズがそう言った。
…ほう?
「それと、これが招待状ね。場所は帝都の○○ホテル。私の名前を出せばすぐ入れるように手配しておいたから」
「ちょ、ちょっと待てアイズ。さっきから何の話だ?」
ルルシーが割って入り、アイズに尋ねた。
「だって、ルレイア。カミーリア家の御婦人かお嬢さんを落として、『ローズ・ブルーダイヤ』をカミーリア家に返しに行くんでしょう?」
「えっ…!アイズが何でそんなこと知ってるんだ…?」
まさか俺達とセルテリシアの話し合いを、盗み聞きしてた?って聞きたくなりますけど。
そうじゃないことは、よーく分かってますよ。
「さぁ。ただ、ルレイアならそうするかなって思っただけだよ」
「…!」
ルルシーが目を見開いて感心していると。
「アイズ、これ頼まれてた書類…。あっ、ルレイア。お帰り。戻ってきたのね」
「シュノさん。ただいま」
そこに、書類の束を抱えたシュノさんがやって来た。
シュノさんは、俺の姿を見るなり目を輝かせた。
俺達のいない間に、何やら動いてくれていたようですね。
「ありがとう、シュノ。その書類、ルレイアに渡してあげてくれる?」
「うん、分かった…。はいっ、ルレイア。これ」
「ありがとうございます、シュノさん」
俺の予想が正しかったら、この書類は…。
「ウチの情報班に調べさせた、カミーリア家の調査書。家族歴や、簡単な身辺調査もしてある」
やっぱり。
そうだと思いました。
「アイズ、お前…。いつの間に、こんなもの用意して…」
「必要になると思ったものだからね。昨日のうちに調べさせておいたんだ」
「…」
あまりのアイズの手際の良さに、ルルシーは目を丸くしていた。
さすがアイズ、と言ったところですか。
話が早くて助かりますよ。
「と言っても、さすがに時間が足りなかったから、表面的なところまでしか調べられなかったけどね…。詳しいことは今、調べさせてる最中だから。もう少し待ってもらえるかな」
「いいえ、これだけでも充分ですよ」
何なら、事前情報無しに相手を落とすことだってある訳で。
それに比べたら、少しでも先に情報を得られるのは有り難い。
…それから…。
「アイズ、さっき言ってた…ホテルかどうとか、招待状かどうとかいうのはどういうことなんだ?」
と、続けて尋ねるルルシー。
あぁ。さっき言ってましたね。
「カミーリア家のご婦人やご息女に近づく機会がないか、探ってみたんだけどね…。早速、今日の夜に、帝都のホテルでとある貴族のご当主…。ロベリア家っていう中級貴族なんだけど。知ってる?」
「えぇ。勿論聞いたことありますよ」
「そのロベリア家の当主の誕生パーティーが開かれるらしくて、そこにカミーリア家の次女が参加予定らしいんだ」
…ほう。
貴族のお誕生日会ですか。それはそれは。
だが、そこに今回の「ターゲット」が来てくれるなら、俺にとってはチャンスである。
俺は、先程話した「平和的手段」を、他の幹部達に話して聞かせよう…と、思ったのだが。
「あぁ、戻ったねルレイア。良かった、すぐに、今から支度してもらえるかな」
俺の顔を見るなり、アイズがそう言った。
…ほう?
「それと、これが招待状ね。場所は帝都の○○ホテル。私の名前を出せばすぐ入れるように手配しておいたから」
「ちょ、ちょっと待てアイズ。さっきから何の話だ?」
ルルシーが割って入り、アイズに尋ねた。
「だって、ルレイア。カミーリア家の御婦人かお嬢さんを落として、『ローズ・ブルーダイヤ』をカミーリア家に返しに行くんでしょう?」
「えっ…!アイズが何でそんなこと知ってるんだ…?」
まさか俺達とセルテリシアの話し合いを、盗み聞きしてた?って聞きたくなりますけど。
そうじゃないことは、よーく分かってますよ。
「さぁ。ただ、ルレイアならそうするかなって思っただけだよ」
「…!」
ルルシーが目を見開いて感心していると。
「アイズ、これ頼まれてた書類…。あっ、ルレイア。お帰り。戻ってきたのね」
「シュノさん。ただいま」
そこに、書類の束を抱えたシュノさんがやって来た。
シュノさんは、俺の姿を見るなり目を輝かせた。
俺達のいない間に、何やら動いてくれていたようですね。
「ありがとう、シュノ。その書類、ルレイアに渡してあげてくれる?」
「うん、分かった…。はいっ、ルレイア。これ」
「ありがとうございます、シュノさん」
俺の予想が正しかったら、この書類は…。
「ウチの情報班に調べさせた、カミーリア家の調査書。家族歴や、簡単な身辺調査もしてある」
やっぱり。
そうだと思いました。
「アイズ、お前…。いつの間に、こんなもの用意して…」
「必要になると思ったものだからね。昨日のうちに調べさせておいたんだ」
「…」
あまりのアイズの手際の良さに、ルルシーは目を丸くしていた。
さすがアイズ、と言ったところですか。
話が早くて助かりますよ。
「と言っても、さすがに時間が足りなかったから、表面的なところまでしか調べられなかったけどね…。詳しいことは今、調べさせてる最中だから。もう少し待ってもらえるかな」
「いいえ、これだけでも充分ですよ」
何なら、事前情報無しに相手を落とすことだってある訳で。
それに比べたら、少しでも先に情報を得られるのは有り難い。
…それから…。
「アイズ、さっき言ってた…ホテルかどうとか、招待状かどうとかいうのはどういうことなんだ?」
と、続けて尋ねるルルシー。
あぁ。さっき言ってましたね。
「カミーリア家のご婦人やご息女に近づく機会がないか、探ってみたんだけどね…。早速、今日の夜に、帝都のホテルでとある貴族のご当主…。ロベリア家っていう中級貴族なんだけど。知ってる?」
「えぇ。勿論聞いたことありますよ」
「そのロベリア家の当主の誕生パーティーが開かれるらしくて、そこにカミーリア家の次女が参加予定らしいんだ」
…ほう。
貴族のお誕生日会ですか。それはそれは。
だが、そこに今回の「ターゲット」が来てくれるなら、俺にとってはチャンスである。


