The previous night of the world revolution8~F.D.~

もうさ、フューニャの優しい気遣いのお陰で、疲労が飛んでいったよ。

「ありがとう、フューニャ…。俺、元気が出たよ…」

「そうですか、それは良かったです。そのシェルドニアキケンダッポーハーブのハーブティー、高級品らしくて、なかなか手に入らないそうなんですよ」

「ぶはっ…!?」

「ルヴィアさんが喜んでくれたって、お姉ちゃんに言っておきますね」

「…」

…あのさ。

…今更だけど、このお茶って、飲んでも大丈夫なお茶?

疲労回復効果って言ってたけど…。もしかしてその効果って…脱法ハー、

「ところで、ルヴィアさん」

「は、はいっ…?」

「最近疲れているようですが…やっぱりお仕事が大変なんですか」

と、フューニャが聞いてきた。

…普段、フューニャはあまり俺の仕事について聞いてこない。

…そりゃ、マフィアの仕事だからな。

俺もフューニャにはあまり話さないようにしているし、必然的にフューニャもあまり聞いてこない。

それなのに、敢えて聞いてくるということは。

俺、相当疲れた顔してるんだろうな…。

俺より遥かに、ルルシーさんの方が疲れてるに違いないのに…。

「…そうだな。ちょっと…大変、かな」
 
「…今日の朝刊」

…ぎくっ。

「帝国自警団がどうの…という記事が書いてありました。テレビのニュースも、そのことで持ちきりです」

「そ…そう、なのか?そういえば…そんな話を部下達がしてた…ような…」

「…」

…ごめん。俺、嘘下手くそなんだ。

絶対バレバレだよな…。

「そうですか…。やはり…」

「ご、ごめん…。その…詳しくは勘弁してくれ…」

フューニャが他の人に話すかも、という心配はしていないけど。

でも、これ以上下手なことを喋って、万一フューニャを巻き込むようなことがあってはならない。

何より、心配かけたくなかった。

「分かりました。じゃあ、これ以上は聞きません」

そこのところ、フューニャも理解してくれているようだった。

…本当ごめん。

「何やら厄介なことになってるみたいですね」
 
「うん…。…そうなんだよ」

「何か私に出来ることはありますか?」

ありがとうな、フューニャ。

そう言ってくれるだけで、凄く嬉しい。

「ありがとう…。美味しいご飯と、美味しいお茶を作ってくれるだけで、充分助かってるよ」

そして、その可愛い笑顔を見せてくれるだけで。

俺にとっては、何より元気の出る薬だから。

しかし、フューニャはそれだけでは満足していないようで。

「…良かったら、占ってあげましょうか?」

と、聞いてきた。

えっ。占い?

フューニャと言えば、その優れた嗅覚と、もう一つ。

箱庭帝国、秘境の里仕込みの占いも、同じだけ得意である。

その占いの実力たるや、あのアイズレンシアさんも頼りにするくらい。

ルレイアさん、ルルシーさん、ルリシヤさんの三人がシェルドニア王国に連れ去られた時も、見事に言い当ててたもんな。

…え?そんな占い、気持ち悪いって?

ちょっと、今言った奴前に出ろ。

フューニャの悪口を言う者は、俺が、俺と華弦お義姉さんが許さない。