「成程、帝国自警団ですか…。…納得ですね」
と、ルーチェスは顎に手を当てて呟いた。
「ルーチェス…。納得って?」
「わざわざルレイア師匠に因縁のあるサイネリア家の当主を殺害するくらいですから、ある程度裏事情を知ってる人なんだろうとは思ってました。帝国自警団なら納得ですね」
そうだね、私もそれは考えていたよ。
真犯人は、ルレイアとサイネリア家当主の因縁を知っていた。
サイネリア家の当主が、帝国騎士官学校前理事長であること。
ルレイアが、その当主を憎んでいるであろうことも。
それに、当主を殺害した手管…。現場に残されていたという、捏造されたに違いない証拠…。
人間一人を殺人の容疑者に仕立て上げるというのは、口で言うのは簡単だけど、実際に行うのは大変なことだ。
私達のようなマフィアに依頼でもしない限り、容易には出来ない。
だから、それだけのことが出来る人間が犯人なんだろうと、ずっと考えていたけど…。
ルーチェスの言う通り、帝国自警団の手の者なら納得出来る。
…私達がずっと追っている真犯人は、この者達なのだろう。
それが分かっただけでも収穫、だけど…。
「あの…アイズレンシアさん。これからルレイアさんは…それに、ルルシーさんも…一体、どうなるんでしょう?」
ルヴィアが、おずおずと、そして恐る恐るといった風に聞いてきた。
アリューシャとシュノも、不安そうに私の顔を見つめた。
…色々な想像はつくけれど、正直あまり口に出したくはなかった。
言葉にしたら、それが現実になってしまうような気がして。
しかし、不安そうな面持ちの仲間達を前に、黙する訳にはいかなかった。
「いかにブロテ団長と言えど、世間の批判に晒されれば、このままルレイアを保護し続けることは出来ないだろうね」
批判の矢面に立たされるのは、ブロテだけでは済まない。
帝国自警団という組織そのものが、犯罪者を庇う集団として国中から批難されるのだ。
いかにブロテと言えども、自警団を守る為に…決断を下さなければならないだろう。
「じゃあ…ルレイアさんは…」
「遠からず、帝国自警団から保護を解除されるだろう。そうすればもう、ルレイアを表立って守れる組織はなくなる」
「…!ルレイアが捕まるって言うの?」
「…うん。そうなる」
私が頷くと、シュノはわなわなと震えていた。
…残念だけど。私だってこんなことは言いたくないけれど。
でも、それが事実なんだ。
「じゃ、じゃあ…今からでもよその国に逃げれば良いんじゃね?」
と、アリューシャ。
そうだね。元々はそのつもりだったんだし…。
帝国自警団がルレイアを守れないなら、最早ルティス帝国を出る以外に選択肢はない。
「そ、そう。そうだわ。アシスファルト帝国なら『青薔薇連合会』の支部もあるし、それに箱庭帝国に行けば…」
「おぉ、そうだ。ルア公だな?ルア公に助けてもらおうぜ!」
アリューシャの言うルア公、とは箱庭帝国のルアリスのことである。
確かに彼だったら、ルレイアを保護してくれるだろうね。
それに、シュノの言うアシスファルト帝国も。かの国はルティス帝国と文化も似通ってるし、『青薔薇連合会』の支部もある。
更に、アシスファルト帝国にはルレイアのハーレム会員がいるらしいし。
その女性を頼っていけば、きっと庇ってくれるだろう。
…でも、それは二人が無事、国境を越えられれば、の話だ。
と、ルーチェスは顎に手を当てて呟いた。
「ルーチェス…。納得って?」
「わざわざルレイア師匠に因縁のあるサイネリア家の当主を殺害するくらいですから、ある程度裏事情を知ってる人なんだろうとは思ってました。帝国自警団なら納得ですね」
そうだね、私もそれは考えていたよ。
真犯人は、ルレイアとサイネリア家当主の因縁を知っていた。
サイネリア家の当主が、帝国騎士官学校前理事長であること。
ルレイアが、その当主を憎んでいるであろうことも。
それに、当主を殺害した手管…。現場に残されていたという、捏造されたに違いない証拠…。
人間一人を殺人の容疑者に仕立て上げるというのは、口で言うのは簡単だけど、実際に行うのは大変なことだ。
私達のようなマフィアに依頼でもしない限り、容易には出来ない。
だから、それだけのことが出来る人間が犯人なんだろうと、ずっと考えていたけど…。
ルーチェスの言う通り、帝国自警団の手の者なら納得出来る。
…私達がずっと追っている真犯人は、この者達なのだろう。
それが分かっただけでも収穫、だけど…。
「あの…アイズレンシアさん。これからルレイアさんは…それに、ルルシーさんも…一体、どうなるんでしょう?」
ルヴィアが、おずおずと、そして恐る恐るといった風に聞いてきた。
アリューシャとシュノも、不安そうに私の顔を見つめた。
…色々な想像はつくけれど、正直あまり口に出したくはなかった。
言葉にしたら、それが現実になってしまうような気がして。
しかし、不安そうな面持ちの仲間達を前に、黙する訳にはいかなかった。
「いかにブロテ団長と言えど、世間の批判に晒されれば、このままルレイアを保護し続けることは出来ないだろうね」
批判の矢面に立たされるのは、ブロテだけでは済まない。
帝国自警団という組織そのものが、犯罪者を庇う集団として国中から批難されるのだ。
いかにブロテと言えども、自警団を守る為に…決断を下さなければならないだろう。
「じゃあ…ルレイアさんは…」
「遠からず、帝国自警団から保護を解除されるだろう。そうすればもう、ルレイアを表立って守れる組織はなくなる」
「…!ルレイアが捕まるって言うの?」
「…うん。そうなる」
私が頷くと、シュノはわなわなと震えていた。
…残念だけど。私だってこんなことは言いたくないけれど。
でも、それが事実なんだ。
「じゃ、じゃあ…今からでもよその国に逃げれば良いんじゃね?」
と、アリューシャ。
そうだね。元々はそのつもりだったんだし…。
帝国自警団がルレイアを守れないなら、最早ルティス帝国を出る以外に選択肢はない。
「そ、そう。そうだわ。アシスファルト帝国なら『青薔薇連合会』の支部もあるし、それに箱庭帝国に行けば…」
「おぉ、そうだ。ルア公だな?ルア公に助けてもらおうぜ!」
アリューシャの言うルア公、とは箱庭帝国のルアリスのことである。
確かに彼だったら、ルレイアを保護してくれるだろうね。
それに、シュノの言うアシスファルト帝国も。かの国はルティス帝国と文化も似通ってるし、『青薔薇連合会』の支部もある。
更に、アシスファルト帝国にはルレイアのハーレム会員がいるらしいし。
その女性を頼っていけば、きっと庇ってくれるだろう。
…でも、それは二人が無事、国境を越えられれば、の話だ。


